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第16話 前世と違う襲撃②

Penulis: なつめ
last update Tanggal publikasi: 2026-07-26 18:58:53

 御者台のほうで、不意に馬のいななきが聞こえた。

 甲高く、短く、驚いた時の声だった。

 続いて馬車がわずかに斜めへ揺れる。車輪が石を踏み外したような大きな揺れではない。けれど、普通の道の段差ではない種類の、急な揺れ。

 リリアーナは咄嗟に窓の外を見た。

 道の脇に、荷車が一台、妙な角度で止まっている。

 本来ならすれ違う側へ寄るべきなのに、まるで道を塞ぐような位置だ。車輪の一つが外れたようにも見えたが、その不自然さに気づいたのは一瞬遅かった。

「止まるな!」

 外から、護衛の一人の怒声。

 その直後、何か硬いものが馬車の側面へぶつかった。

 鈍い音。

 板が軋む。

 馬が再び大きく鳴き、御者が手綱を引く気配。

 エマが短く息を呑んだ。

「お嬢様!」

 次の瞬間、馬車が止まった。

 止まらざるをえなかったのだと、すぐに分かった。前方だけではない。窓の向こう、反対側にも人影が見えたからだ。荷運び人のような粗末な外套。だがその立ち方が違う。腰が低く、間合いを詰める準備をしている。偶然道を塞いだ者ではない。

 襲撃。

 その言葉が、遅れて脳裏に上がる。

 前世では、こんなに早くで
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